5分でできる！心理的作用でプログラミング作業を効率化する方法

今回は珍しくプログラミングについての記事．最近自分の研究室で話題の「プログラミングの効率を上げる方法」について書いてみようと思う． 

プログラミングで一番面倒くさい作業とは何か

今の時代，情報科学の分野だけでなく，様々な学問・仕事においてプログラミングは必要不可欠なものになっている．例えば自然科学においても自然現象をコンピュータ上でモデル化しシミュレーションすることにより，様々な条件によって何が起こるのか分析することができる．俺の専門である経営工学においても，シミュレーションや最適化等の手法を使って分析を行っている．

では，プログラミングをする上で一番時間がかかる作業は何だろうか？プログラミングは，主に大きく3つのステップに分けることができる．まずは何を作りたいか目標を定め，プログラムコードの全体像を把握する．次に実際にプログラムを書いていく．しかし，必ずと言って良い程書いたプログラムにはバグがあり，実際には上手く回らない．そして最後，それらのバグを消していくために延々とデバッグ作業をしていかなければならない．

そう．プログラマーにとって一番面倒くさい作業はデバッグ．直しては新たなバグが生まれ，直しては次の行でまたエラーが出て...時間的にも心理的にも負担になる作業なのである．

これが実際のエラー画面．エラーが出た瞬間には攻撃的なビープ音がなり，赤い文字でエラー内容が表示される．プログラミングを書くということは，何度もこういう画面に出くわすということなのだ．

そんなデバッグ作業で追われていたある日，友達と何気なく「エラー画面ってこんなにエラーっぽくしなくても良いのにねー．」っていう話をしていた．そしてその時に気づいたのだ．

「じゃあエラーっぽくしなけりゃいいんじゃね？」っていうことに．

そして今研究室の皆が実行している，心理的にデバッグ作業の負担を減らす方法に辿り着いた．

其壱，エラーメッセージは青色にすべし

まず一つ目に，エラーメッセージの色を変える．心理学的には，

• 赤 - 強いエネルギーをもたらす色（攻撃的）
• 青 - 鎮静と抑制の色

という効果があるらしい．

（参照: 色彩心理学（色の効果と心身への影響） | カラーセラピーランド）

無論，デバッグ作業に必要なのは鎮静と抑制だ．自分が何を間違えたのかを落ち着いて判断し，地道に直していく．ということで，エラーメッセージを青色に変えてみよう．

実際に比較してみると，

どうだろうか．赤色のエラーメッセージに比べると，だいぶ印象が優しくなったのではないだろうか．ていうかコレはエラーなのだろうか．でもこれならエラーメッセージを読み，デバッグしていこうという気にさせてくれる（気がする）．

其二，ビープ音は優しい音にすべし

いちいちバグがある度にエラーっぽい音を聞かされるとストレスがたまる．だったらその音を優しい音に変えちゃえばいいじゃない！っていう考え至った．

音を変えるのは簡単で，OSやバージョンによって詳細は異なるが，

• Windowsの場合は，「コントロールパネル＞ハードウェアとサウンド＞システムが出す音の変更」から様々な場面でのシステム音を変更することができる．
• Macの場合は，「システム環境設定＞サウンド＞サウンドエフェクト」から変更できる．

（Windowsの場合）

（Macの場合）

ちなみにWindows8のおすすめは「Windows Message Nudge」．毎回エラーが出るたびに優しい音で傷を癒してくれる．

あとがき

いかがでしたでしょうか？今回は珍しく，全くアメリカに関係ないことを記事にしてみました．こういう心理的作用って色んなところで応用できるんじゃないかなと思うんです．実社会でも，犯罪抑止を目的として青色のランプを街中に設置したりという話も聞きますよね．

実際この方法を試してからしばらく経ちましたが，デバッグに対するストレスが減ったような気がします．この方法がプログラミングの効率向上へ効果があるのか統計的な結果はありませんが，たった5分で設定できるので，ぜひぜひ一度試してみてはいかがでしょうか？