アメリカの大学院の授業について書いてみる
今日,中間試験がひとつ終わった.先週から空いてる時間は基本的に試験勉強に充てていたため,久しぶりにブログを書く時間が出来た.今日は特段ネタもないので授業について書こうかな.
アメリカは博士課程でも授業を取る
日本では理系の博士課程は基本的に研究中心であることが多い.それに比べ,学部にもよるが,アメリカの博士課程の1〜2年目は授業をしっかりと取らなければならない.
通常1年目の授業が終わったあとに,Qualifying Examと呼ばれる試験を受ける.これはこれから研究を始める上で必要な知識が備わっているかを計るもの.ルールは大学・学部により様々だが,俺の学科では2回落ちると退学になる.このへんは何ともアメリカらしいシステムだよね.このクレイジーな試験のおかげで,皆必死になって勉強する.
授業の負担はかなり大きい
大学院生は,一学期に平均2〜3つ授業を取る.日本と比べて授業数は少なく思えるかもしれないが,一つ一つの負担が全然違う.今まで3学期授業を受けてきた感覚では...
- 授業1つ → なんとかなる
- 授業2つ → 大変
- 授業3つ → 超大変
- 授業4つ → 未知の領域(多分不可能)
博士課程の学生は,授業を受けて勉強することがゴールではない.授業で得たのもを応用し自分自身の研究を進め,更にResearch Assistantとしてプロジェクトに参加したり,Teaching Assistantとして学部生に授業をしたり教授のサポートをしたり...授業以外にもやらなければいけないことがたくさんある.
しかし,1つ1つの授業の負担は大きい.これは教授にもよるのだが,アメリカでは宿題・プロジェクトが多く課される.1つの授業でだいたい週1回ペースでそれなりの量の宿題をこなさなければならない.俺は大体週末は宿題をするのに時間を使っている.
例えば,「この論文で使ってる手法を自分でプログラミングして,この新しいデータセットを使って出力された結果をレポートにまとめてきてね!」みたいな.まず論文を読んでどんな手法を使ってるのかを理解し,それを自分でコーディングしてデバッグしてレポート書いて...
もちろん試験の結果も重要
成績はだいたい,宿題30%+試験70%で評価される.出席点なんていうものはない.俺は最近あんまり時間がなく,基本的に予習はせず,復習は宿題を提出するのみ.ただ,試験の結果は成績に響くため,試験前だけは必死に勉強する.
平日の朝は研究か授業,午後は企業との共同プロジェクトの仕事や教授とのミーティングがある.自分の勉強が始められるのは全部が終わった午後7時以降.
夜中まで勉強して深夜のテンションで研究室での勉強風景を写真に撮ってみた.こんなとこで研究して勉強してます.広いでしょ?笑
ちなみにこれは統計学の授業.かなり理論的な授業だけど,幅広く統計学の基礎を教えてもらえる良い授業.試験はめちゃくちゃ難しかったけど,皆が出来てないって言ってる中では結構頑張れたんじゃないかと思います.
あとがき
いかがでしたか?「アメリカの大学は授業が大変」ってのはよく聞くんじゃないかと思います.実際そうです.学部入学当初は日本の学生のほうがずっと賢いと思うけど,大学に入ってからアメリカでは(無理やり)努力させます.
日本の大学ももう少し厳しくても良いと思うんだけどなぁ.みなさんどうお考えでしょうか?